キリスト教弁証に関してのルイスの考え
(1)ルイスのキリスト教弁証の使命 新約聖書には、一世紀のキリスト者たちが、福音伝道に励んだことが記録されている。一例として、キリスト教に回心したばかりのパウロは、異邦人伝道を自分の使命と考え即座に行動した[1]。また、十二使徒であったペテロやヨハネも当時の支配者に屈せず、...
ルイスのキリスト教受容 その6
5.キリスト教再受容 ルイスのキリスト教再受容は、トルキーンとダイソンとの長時間にわたる論議の約十日後の9月28日の朝、兄ウォレンの運転するサイドカーに乗ってウイップスネイドにある動物園に行ったときに起こった。ルイスはその時の様子を次のように語る。...
ルイスのキリスト教受容 その5
4.2友人たちと論理的考え 1919年、ルイスは大学の研究者を夢見て古典古代の言語と文学を学ぶために戦場からオックスフォードに戻った。ルイスの学業成績は卓越したものがあった。戦地から帰還して一年後の1920年に古典学で第一級賞、1922年には人文学において第一級賞を受賞した...
ルイスのキリスト教受容 その4
4.キリスト教再受容のきっかけ 4.1読書 さて、ルイスが無神論を強めた場所がグレート・ブックハムであったが、キリスト教再受容の発端となる出来事もここグレート・ブックハムで起こった。1915年にサレー州レザーヘッド駅の売店で偶然G.マクドナルドの『ファンタスシス』を手に取っ...
ルイスのキリスト教受容 その3
3.キリスト教棄教 1911年、ルイスはシャルトルと呼ばれる予備学校に移った。転校してまもなく、教室に忘れられていた文芸雑誌を手に取り、何とはなしにめくっていたルイスは大きな衝撃を受けた。それは『ジークフリートと神々の黄昏』という題の本に載せられていた北欧神話に関する挿絵で...
ルイスのキリスト教受容
1.ルイスの幼年期 C. S. ルイス (Clive Staples Lewis, 1898-1963) は、北アイルランドの首府であるベルファストで、事務弁護士であった父親のアルバート・ジェームス・ルイス(Albert James Lewis,...